ミューズ街の殺人 名探偵ポワロ キャスト、ネタバレなしあらすじ、解説 右利き? 左利き? 、原作者とキャストのプロフィールも!

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『名探偵ポワロ』シーズン1#2の『ミューズ街の殺人』(Murder in the Mews) は、ある花火の夜に起きる一ひねりある珍事件。当時1920~1930年代のおしゃれなファッションやインテリアもチラリとみることが出来るエピソードです。どこよりも分かりやすい解説です。どうぞ最後までご覧ください!

名探偵ポワロ ミューズ街の殺人 キャスト

①エルキュール・ポワロ(デヴィット・スーシェ)…”灰色の脳細胞”をフルに働かせて難事件も解決する私立探偵。おしゃれで洋服の手入れ方法にもこだわる。エナメル靴と胸元のブローチが素敵。

②アーサー・ヘイスティング大尉(ヒュー・フレイザー)…ポワロの助手。するどい推理する一方で、とぼけた発言もチラホラ。ポワロに呆れた顔をされても気にしていない様子。「Well done!」など褒められると素直に嬉しそうな顔に。

③ジェームス・ハロルド・ジャップ警部(フィリップ・ジャクソン)…ポワロを慕っているのか疎ましく思っているのかイマイチ分からないロンドン警視庁の主任警部。警部だが推理力はポワロには敵わない。

④ミス・レモン(ポーリン・モラン)…ポワロと微妙な距離を置きながらこだわりが強いポワロの元で働いている秘書。仕事熱心でポワロから信頼されている。輪っか状にカールさせた前髪が可愛らしい。

⑤バーバラ―・アレン…インド滞在経験がある若い女性。レイヴァートン・ウエスト議員と婚約していたが、自室で銃で頭を撃って死んでいるところが発見された。

⑥レイヴァートン・ウエスト議員…バーバラ・アレンの婚約者。バーバラの死を知った時、悲しむよりもスキャンダルを懸念していた。

⑦ジェーン・プレンダーリース…バーバラ・アレンと同居していたプロフォトグラファーでバーバラ死亡の第一発見者。バーバラは優しい人だと好感を持っていた。

⑧ユースタス少佐…インドでバーバラ・アレンが知り合った男。バーバラ・アレンに投資話を持ち掛ていた。バーバラ死亡の晩に彼女の家で会っていた。

名探偵ポワロ ミューズ街の殺人 ネタバレなしあらすじ

花火大会で通りが賑わう夜、ミュー街の一角で女性の遺体が発見された。彼女の名前はバーバラ・アレン。第一発見者は同居人の女性ジェーン。

アレンは左手に銃を持ち、左こめかみには銃傷。部屋は密室で鍵は見当たらないことから、自殺より他殺の可能性が高いとして捜査が始まった。

第一発見者のジェーンは週末から留守にしていた。インド帰りのアレンのことを心優しい女性と言い、好感を持っているようだ。

アレンには議員の婚約者がいたが、婚約者バーバラの死に知らせを聞いても世間体の方を気にする男。アレンが亡くなった日は彼女に会っていなく、アリバイはあるようだが証明できる者はいない

アレンとインドで出会ったユースタス少佐は、アレンが亡くなった当日に彼女に会っていたことが分かった。ジェニーやアレンの婚約者によると彼は評判が悪い。金銭的な問題もあるようだ。

ユースタス少佐が一番怪しいと推理していたが、意外な結末に。

名探偵ポワロ ミューズ街の殺人 解説 右利き? 左利き?

アレンの利き手は右?それとも左?と混乱するドラマですね。でもそれがキーポイントです。結論、アレンは左利きです。左手に銃を持ち、左こめかみを自分で撃って自殺しました。

左利きだったので腕時計は右腕に付けていました。ポワロは「時計は左腕にするのが普通だ」と言いますが、利き腕と反対の腕に付ける説の方が有力ではないでしょうか?

ポイントは、ジェーンはアレンの死を自殺ではなく他殺に見せたかったのです。自分で撃ったのではなく、誰か(ユースタス少佐)に撃たれた、と見せかけたかったのです。

アレンは左こめかみを撃ちました。これは変えようがありません。ジェーンは銃の指紋を拭き取り、また左手に戻しました。

指紋を拭き取った理由は、仮に誰かが彼女を撃ってそれを自殺と見せかけたい場合、自分の指紋を消して証拠隠滅するからです。指紋を拭き取ることで、これは殺人です、とアピール出来るのです。

銃の下りではアレンは左利きだと誰もが思うでしょう。それだと自殺として処理されてしまいます。そこでジェーンは、机上の筆記用具の左右を変えたのです。

ペンやカレンダーを左から右に移し、アレンは右利きだったとアピールしたのです。右利きの人ならば右手に銃を持って頭の右側を撃つのでは?

なのにアレンは頭の左側に銃傷があり、銃は左手で握っている。これはアレン以外の、右利きの何者かによる殺害だ、と警察に思わせるためのジェーンによる偽装工作でした。

アレンの婚約者は、アレンが左利きか右利きかも知りませんでした。ポワロには右利きだったと間違ったことを言っています。

そんな人だとジェーンは知っていたので、彼を警戒していなかったと思います。しかし戸棚を開けるように言われると動揺しました。中にアレンの左利き用のゴルフクラブがあったからです。

左利き用のゴルフクラブをポワロに見つけられると都合悪い。そこで彼女は怪しまれずに処分するためにゴルフコースに行き、イラついてゴルフクラブをへし折る人が捨てたようにして処分しました。

さらに、右利き/左利きが関係ないトランクを、それらが関係あるゴルフクラブと一緒に処分することで、ゴルフクラブだけを意図的に処分したと思われないようにしました。

シートや遺書はもちろん破棄です。居間にあったユースタス少佐のカフスボタンと吸い殻が入った灰皿を、アレン婦人が亡くなっていた彼女の部屋に運びました。同じ部屋にある方がより自然に殺人だと思われます。

ポワロが最初に現場検証した際に、「消えた物と加えた物がある」と言いましたが、消えた物は遺書とシート、加えた物はボタンカフスと吸い殻が入った灰皿でした。

ユースタス少佐という悪い男に引っ掛かり、別れ、新たな男性と知り合って婚約したのに、再びユースタス少佐が現れて、自殺。遺書の内容は分かりませんが、何か弱みを握られていたのでしょうか?

名探偵ポワロ ミューズ街の殺人 原作者アガサ・クリスティー、メインキャストのプロフィール

アガサ・クリスティー(1890₋1976)

イギリス デヴォン州の裕福な家庭に生まれます。意外なことに書字障害と恐らくディスレクシアもありました。母の学校に通学させない意向でずっと自宅学習。しかし5歳の頃自分で文字を覚えました。

初の長編推理小説は1920年のスタイルズ壮の怪事件』で、1976年に亡くなるまでほぼ毎年本を出版したパワフルな女性。

36歳の時に11日間の失踪騒ぎを起こしたことでも有名。母の死や夫の浮気でひどくショックを受けていたとの諸説あります。娘がいましたが夫とは離婚。40歳で14歳年下の考古学者と再婚しました。

通学経験ゼロというのが本当に驚きですね!父の手紙を見ながらこっそり文字を自習、文字中毒だったのですね。失踪劇を演じたあたりはミステリー小説作家らしい!

デヴィット・スーシェ(ポワロ役)

1946年ロンドン生まれ。父は産婦人科医、母は女優でした。London Academy of Music & Dramatic Art卒業。

1989~2013年の『名探偵ポワロ』のポワロ役が当たり役で、原作のほとんどが映像化されました。

ポワロはベルギー人でフランス語圏出身のため、苗字をフランス読みのスーシェに改名したほどこの役に情熱を注ぎました。撮影セットの本の並び順にもこだわった職人風俳優です。

ヒュー・フレイザー(ヘイスティングズ役)

1945年ロンドン生まれ。London Academy of Music & Dramatic Artで演技を学んだ。ドラマ『101 Dalmatians』、『切り裂きジャック』、『ファイヤーフォックス』等に出演。

私の中ではヘイスティングのおっとりした紳士のイメージが強いですが、他の作品ではきっと別人なんでしょうね。舞台『ワーニャ伯父さん』の監督も務めるマルチな才能の持ち主です。

フィリップ・ジャクソン(ジャップ警部役)

1948年イングランド ノッティンガム生まれ。ブリストル大学卒業。ドラマ『ブラス』、『マリリン7日間の恋』、『鑑定士と顔のない依頼人』等に出演。

無表情なジャップ警部、私は好きです!俳優だけでなく、ジャズをラジオで披露する腕前の持ち主なんです。

ポーリン・モラン(ミス・レモン役)

1947年イングランド ランカシャー生まれ。Royal Academy of Dramatic Art等で演技を学ぶ。映画『The Good Soldier』、『The Woman in Black』、『Byron』等に出演。

女性4人組バンド『The She Trinity』でベースを担当していました。ミス・レモンのかけらも見当たらない全く別人です!1987年からプロの占術師としても活躍中。個人的には4人の中で一番興味でそそられますね。

 

ジェーンは何か複雑なものを抱えているような雰囲気でしたが、親友アレンのためにあそこまで行動したのは驚きでしたね。ゴルフウェアはおしゃれでしたけど(笑)

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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