コックを捜せのネタバレなしあらすじ<解説>変装はお得意? キャスト、原作者のプロフィール 名探偵ポワロ

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『名探偵ポワロ』シーズン1#1の『コックを探せ』(The Adventure of the Clapham Cook) は、タイトルに似合わず意外にスケールの大きな物語。

ポワロのおしゃれこだわりポイントも分かる回です。キャスト、ネタバレなしのあらすじ、どこよりも詳しい解説、原作者のアガサ・クリスティ、メインキャストのプロフィールをまとめました!

どうぞ最後までご覧ください!

コックを捜せ ネタバレなしあらすじ

誰もいない寝室。男が大きなトランクを紐で固く縛り上げている。次にクローゼットを開けて服を取り出した。すべて女性物。

続いてたんすを開けて下着を取り出す。こちらも女性物。ブラシや手鏡もつかみ取って服と一緒にまとめた。

これがオープニングシーンです。いきなり怪しいシーンです。この部屋は男の部屋ではなさそうです。

一体誰の部屋?なぜ服など持ち物を取り出している?そして、あの大きなトランクの中身は一体何?

一方、ポワロのオフィスでは、仕事になりそうな事件はないかとヘイスティングが新聞に掲載された事件をポワロに読み上げていました。

その中に”ベルグラヴィア銀行員 デイヴィス 大金を持ち逃げ”という事件がありましたが、ポワロは興味を示さず。

そこへトッド夫人が訪れて来て、住み込みで雇っている女性コックのイライザ・ダンを捜して欲しいと言う。

最終出勤日は火曜日で、休日だった水曜日に外出したっきり戻って来ていない。

ポワロはこの件にも乗り気じゃなかったが、結局引き受けることに。トッド夫人、夫、(恐らく住み込みの)小間使いアニー、下宿人のシンプソンに聞き込みしていきます。

イライザとアニーが最後に交わした言葉、シンプソンにイライザの事を聞いた時の彼の反応などを繋ぎ合わせます。

また、シンプソンの勤務先はベルグラヴィア銀行と分かり、銀行にも聞き込みをします。

矛盾に満ちた証言のこの人捜しは、意外にもスケールの大きい事件に転換してしきます。

コックを捜せ 解説 変装はお得意?

イライザは、シンプソンが立てた”9万ポンド持って国外逃亡計画”に巻き込まれただけでした。

目的は彼女が持っていた大きなトランク。デイヴィスの死体を入れるためのトランクです。

でもイライザにトランクが欲しいなんて言えません。間違いなく怪しまれます。

そこで彼は変装し、嘘の遺言書を彼女に見せ、遠く離れたコテージに追っ払いました。

イライザの大きなトランクをゲットしたシンプソンは、そこにデイヴィスの死体を入れ、運送業者に引き取りを手配しました。

またシンプソンは、自分が勤める銀行から現金を盗み、そのままドロンするのは賢くない、と考えていました。

そこで、盗みの罪を同僚のディヴィスに擦り付けるアイデアを思いつきます。

シンプソンは9万ポンド盗んだ翌日は欠勤しましたが、ランチで外に出て来たデイヴィスを待ち伏せ、理由を付けて部屋に連れて来て、殺害。

そして勤務先の銀行にはしばらく故郷に帰ると言い、9万ポンド握りしめてベネズエラに逃げるつもりだったのです。

シンプソンはイライザを知っているかとポワロから聞かれた時、「会ったことはあると思います」と答えています。

同じ家(多分隣の部屋)に住んでいる者同士とは思えない発言です。

「ミュージカルや素人演劇に興味あるか?」に対して「興味ない」と答えています。

この質問で変装してイライザと会っているシーンにすぐに繋げられた人はすごいですね!

変装した理由はもちろん身元を隠すため。2人は面識があるに決まってます。ポワロがシンプソンを怪しんだ最初かと思います。

変装したんだな、とポワロは思ったのですね。

さらに、イライザがアニーに最後に言った言葉は、「桃の煮物が余ったら一緒に食べよう」でした。家に戻って来るつもりだった、という事です。

シンプソンはボリビアの紙幣を持っていたことを駅員が覚えていたことで、彼に逃亡先が一気に絞られました。

正確には”ボリバル”でしたが、シンプソン逮捕につながりました。

シンプソンが新しいトランクより古い方が欲しかったのは、古い方が駅で放置されたままでも目立ちにくく、捜査されにくいと思ったからでしょう。

コックを捜せ キャスト、原作者のプロフィール

≪キャスト≫

エルキュール・ポワロ…エナメル靴と胸元のブローチが定番スタイルのおしゃれな私立探偵。

私の印象は、話し方や立ち振る舞いがかわいいおじ様。

そんなポワロを演じるのは、1946年ロンドン生まれのデヴィット・スーシェ

大当たりしたポワロ役のため、苗字をフランス語読みのスーシェに改名しました(ポワロはフランス語圏出身)。

撮影セットの本の並び順にもこだわったりと、ポワロに負けないぐらいの仕事に対して熱い情熱を持った俳優なんです。

改名するって、普通に考えて凄いことですよね!

アーサー・ヘイスティング大尉…ポワロの助手。マイペースで、ポワロに呆れた顔をされても気にしていないところが個人的には好きです。

そんなヘイスティングを演じるのは、1945年ロンドン生まれのヒュー・フレイザー。

ドラマ『101 Dalmatians』、『切り裂きジャック』、『ファイヤーフォックス』等に出演しています。

演じるだけでなく、監督や脚本も手掛けているので実はとても多才な俳優なんです。ヘイスティング役とのギャップが面白いと私は思います。

ジェームス・ハロルド・ジャップ警部…ポワロを慕っているのか疎ましく思っているのかイマイチ分からないロンドン警視庁の主任警部。

無表情で不愛想、でもそこが妙にいい味出してると私は思います。警部なのですが推理力はポワロには敵わない(笑)

そんなジャップ警部を演じるのは、1948年イングランド ノッティンガム生まれのフィリップ・ジャクソン。

ドラマ『ブラス』、『マリリン7日間の恋』、『鑑定士と顔のない依頼人』等に出演。

俳優だけでなく、ジャズをラジオで披露する腕前の持ち主なんです。どんな表情で演奏しているのか、個人的に興味ありますね。

ミス・レモン…ポワロと微妙な距離を置きながらこだわりが強いポワロの元で働いている秘書。

仕事熱心でポワロから信頼されていますが、決して調子に乗らない慎重派。

そんなミス・レモンを演じるのは、1947年イングランド ランカシャー生まれのポーリン・モラン。

映画『The Good Soldier』、『The Woman in Black』、『Byron』等に出演しています。

が、私がすごく意外なのは、何とバンドを組んでいたんです!

メンバーは全員女性の『The She Trinity』というバンドでベースを担当していました!あの輪っか前髪のミス・レモンが!

しかも、1987年からプロの占術師としても活躍中。意外要素が多すぎですね。個人的には4人の中で一番興味でそそられます。

⑤トッド夫人…住み込みで雇っていたコックのイライザ・ダンの行方を捜して欲しいとポワロに依頼した。

⑥イライザ・ダン(コック)…トッド夫人宅で腕の良いコックとして住み込みで働いていたが、休日に外出して以来行方が分からない。

⑦アニー(小間使い)…トッド夫人宅でコックのイライザ・ダンと一緒に働いていた。

⑧シンプソン(下宿人)…トッド夫人宅の下宿人で、ベルグラヴィア銀行に勤めている。

≪原作者≫

アガサ・クリスティー(1890₋1976)は、イギリス デヴォン州の裕福な家庭生まれ。

私はとても驚いたのですが、書字障害と恐らくディスレクシアもありました。

兄と姉は通学させてもらいましたが、アガサ・クリスティーだけは母の意向により通学させてもらえず。

しかし、5歳の頃から父宛ての手紙をこっそり読んで自分で文字を覚えました。

なぜ母は彼女だけ通学させなかったのか分かりませんが、自分で文字を覚えたという事はやはり優秀な方だったと私は思います。

アガサ・クリスティーの初の長編推理小説は1920年の『スタイルズ壮の怪事件』でした。

1976年に亡くなるまでほぼ毎年本を出版したパワフルな女性。毎年って、すごいペースだと私は思います。

36歳の時に11日間の失踪騒ぎを起こしたことでも有名。いかにもミステリー小説作家らしいと私は思います。

失踪した理由は、母の死や夫の浮気でひどくショックを受けていたとの諸説あり。

いくらミステリー小説の女王とはいえ、傷付く時は普通の女性と一緒なんだな、と私は思います。

この夫とは離婚し、考古学者の男性と再婚しました。やっぱり謎めいたもの好きだったのですね。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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